記号によってはブラウザで文字が変わることが
ヘルプデスクに、ログインできないという問い合わせはよくあります。だいたいはパスワードを忘れた、間違えていたというものなのですが、こればかりはご本人は何も悪くないと思いました。記号が原因だったパターン。
パスワードの登録はEdgeで実施して、Chromeでログインしようとしたからできなかった、ということがありました。¥(円マーク)で登録したと思っていたら、Edgeだと「¥」ではなく「/」(スラッシュ)で登録されていたんです。パスワード入力欄がセキュリティの関係で非表示になるので、全然分かりませんでした。ブラウザに依存しているようで、どんなにがんばってもChromeで「/」を入力することはできませんでした。
別件で、「&」が原因でログインできなかったということもありました。
このような場合、元々登録したブラウザや、別のPCからログインしようとしたのであれば元のPCだったら成功する、というようなこともあります。
他にもあるログインできない原因
記号が原因というのがこれまで1番分かりにくかったのですが、他にもシステムにログインできないときこういうことが原因だったこともありますよと紹介させていただきます。
メールアドレス(ID)が間違っている
ログインしようとしたのにできません、そしてパスワードをお忘れの方はこちらというところをクリックしたのにメールも届きません、というときはこのパターンが多いです。メールアドレスがそもそも間違っているので、管理者側で履歴を確認してもログイン失敗した履歴も残っていないので、分かりにくかったりします。
また、世の中としてはIDはメールアドレスにするという流れになりつつあり、ID=メールアドレスとなっているシステムばかりなので、独自のIDが設定されているシステムでも一生懸命メールアドレスを入力されており、ログインできないということもあります。
セキュリティの関係(IPアドレス制限やデバイス制限)
社員以外の人がアクセスしないように、または社員が自分のプライベートのPCやスマホからログインしないように、会社のネットーワークや、会社から貸与されたPCやスマホ以外からログインしようとしてもログインできないように設定されていることもあります。
知らないWi-Fi、個人のWi-Fiに繋がっていた
上記と少し関係があるのですが、会社でPCを開いているから当然会社のWi-Fiに繋がっているものと思っていたのに、会社とは関係ない近くのWi-Fiや、その人がプライベートで使っているWi-Fiに繋がっていたということがあります。
PCを立ち上げたときに通常は会社のWi-Fiに自動で繋がるものの、一時的に会社のWi-Fiが調子が悪くてこのようなことが発生するのかも知れません。
古いキャッシュが原因
Chromeでログインできない、Edgeだとログインできる、Chromeでキャッシュの削除またはスーパーリロードを実施したらログインできたということがありました。
そのときの原因は推測に過ぎないのですが、Chromeで少し前に新しい機能のリリースがあったようです。そのために古いキャッシュが残っているとログインできなかったのかも知れません。
キャッシュの削除は、Chromeの王道のやり方としては、以下のように「閲覧履歴を消去」から実施します。
キャッシュと Cookie の消去 – パソコン – Google アカウント ヘルプ
ですが私は、Shift+F5(またはCtrl+Shift+R)でのショートカットキーでのスーパーリロードの方が簡単でやりやすいです。
Chrome のキーボード ショートカット – パソコン – Google Chrome ヘルプ
(厳密に言えばスーパーリロードはキャッシュの削除ではないのですが、Chromeで何か不具合があったらスーパーリロードで改善することは少なくないです)
アプリのバージョンが古い
スマホのアプリでログインできないときにありました。大幅にアプリが変わって、最新版でないとログインできないということ。
このケースに遭遇したのはこれまで1度だけなのでしょっちゅうあることではないかと思いますが、会社用のスマホで発生した現象のため問い合わせが殺到し、そして会社のスマホであるため利用制限があり最新版インストールをさくさくできる実施できる仕様にはなっていなかったので大変な思いをしました。
しかもアプリのバージョンアップではダメ、1度アンインストールしてから最新版をインストールしなければならないというもので、そう伝えていてもバージョンアップを実施する人は一定数おり、最新版にしたのにログインできません!という問い合わせもだいぶありました。
空白や改行が含まれている
パスワードをコピペした場合に多いのですが、本来のパスワードの前後に空白や改行が含まれていることがあります。
l(エル)と 1 (数字のイチ)など文字の間違い
これはあるあるですね。あるあるなのでみんな学習して最近は少なくなっているかも知れません。他にも、O(オー)と 0 (数字のゼロ)の違い、全角半角の違い、CapsLockで大文字入力になっていた、など。
システム側の障害が原因
こちらは何も悪くないけれど、システム側のトラブルでログインできないこともあります。なぜかログインできないとき、周りの人に聞いてみたら、実はシステム側が原因だということが分かるかも知れません。
公式の情報を調べる他、Twitter民は情報が早いので、Twitterを調べるとすぐ分かることもあります。
困ったときの再起動
やっぱりなんだかんだで、原因は分からないけど再起動したらログインできるようになったということもあります。
エラーメッセージが間違っていることも
とあるシステムで、ログインできずネットワークを確認して下さいとメッセージが表示されるものの、実際はパスワード間違いが原因ということがあります。ネットワークに繋がっていない、かつ、パスワードが間違っているというときに表示されるようなのですが、正しいパスワードを入力すればネットワークが繋がっていなくてもログインできます。
もしかしたらこの逆で、エラーメッセージでは「パスワードが間違っています」と表示されているものの、実際はパスワード以外のことが原因になっているシステムもあるかも知れません。基本的にはエラーメッセージに書かれていることからログインできない原因を考えますが、心の片隅には「エラーメッセージは正しくないかも知れない」「他の原因もあるかも知れない」と考えておくことも必要です。